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俺、鈴木ムツゴロウ。役者をやって早や10年。恋人と愛人の間で、逆ギレし、酔いつぶれた俺は、夢の中で、テロリストになり死にかけていた。が、また目が覚めると今度は父親そっくりの男に尋問をうけている。
夢に現実が侵食されるのか? 本当の俺はどこにいるのか?!
俺はいったい何者なんだ!!
伝説の映像詩人・園子温監督が新世代俳優たちとコラボレイトし、作り上げた爆走エンタテインメント。
出演は、舞台「城」での主演の記憶が新しい、『この世の外へ クラブ進駐軍』「新選組!」の田中哲司。映画初主演となる本作では、園監督の分身でもあるムツゴロウを熱演。村上淳、オダギリジョー、夏生ゆうな、市川実和子ら今や日本映画に欠かせない俳優たちが、びっくりするような役で出演している他、温水洋一、岩松了、園組の常連でもある麿赤兒など、ひとクセもふたクセもある面子が揃いました。
自主映画界の異端児として、『自転車吐息』『部屋/THE ROOM』など伝説の作品を生み出してきた園子温が、スマッシュヒットとなった『自殺サークル』をへて、かつての自主映画の勢いを感じさせる、究極のインディペンデント独立映画を作り上げた。今、掟破りの俺映画が日本映画のタブーを打ち破る! |
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「夢の中へ」は、2年前の年末、2週間で撮影された。クランクアップは大晦日。最初は10分の短編を撮るはずがどんどん長くなった。順撮りではなかったが、偶然ラストシーンの撮影が最後で、田中哲司がひたすら走るシーンだった。
“歌いながら全速力で走ったので気持ち悪くなっちゃって”(田中)
監督と田中哲司との最初の出会いは「ハザード」だった。1カット1シーン。シーンは全部切らないで、カメラは単に役者を追った。ライトをたくと立ち位置とかめんどくさいのでノーライト。カメラが360度パンしていいように、どこにも機材は置かないというのは、基本的に『ハザード』
から始めたシステムだという。
“用意スタート!って始まると監督でさえも居場所がないので、それまできっちりとリハーサルして、いざカチンコなったらそこには役者とカメラマン以外いないっていう状況。だから『ハザード』がなかったら『夢の中へ』は撮れなかった。そういう意味で『ハザード』でやったことを進化させたのが『夢の中へ』かなと思って”(監督)
『夢の中へ』は台本はあったが、ほぼ監督・田中の2人で作っていった感じだという。“相手の役者さんによって変えていた”という田中だが、オダギリ、村上と3人が同級生同士で顔を合わせるシーンは全部アドリブだという。夢のシーンと現実のシーンもごちゃまぜに撮った。
“監督はのせるのが上手っていうか、とにかく自由なんですよ。好きなふうにやらせてくれてずっとまわしてる”(田中)
“田中くんは、意外と僕と似てるなって思うところも多くて。自分を投影できる存在なんじゃないかなって。僕らの間に転がっている些細な青春ってわりと誰も拾ってくれない部分があったりする。どうせだったらどんどん映画に拾っていこうって思っただけで”(監督)
“彼が役者で役者を演じるのって相当きついプレッシャーがあったと思うし、しかもだめな役者だったし、全然かっこよくないし。そういう意味で意外ときつかったんじゃないかな。アメリカ映画だとよくあるじゃないですか。ウッディ・アレンとかものすごい自分をおとしめることを平気でやって。日本ってそういう映画ないんだよね。日本にあんまりない映画撮りたかったし”(監督)
性病のアイディアは、園監督のとある知人が性病にかかってることから得たという。
“あそこが沁みるっていうのと、青春で心が沁みるっていうのがいい具合に見えて”(監督)
『自殺サークル』以来3年目の劇場公開作品だが、新しい進化した園監督の姿が見える。どうしようもない、30過ぎのさえない男。男のリアルを描いている。 |
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